初めに示しますが、民主党には大変期待を持っております。
なぜなら、今の日本には複雑に絡まった構造的な問題があるため大きな改革が必要ですが、過去の柵を持った自民党では思い切った改革を実行することが非常に困難だからです。
膨れ上がった財政赤字を削減するには、徹底的にムダをなくすことは避けて通れず、ムダをなくすことを重視している民主党の政策にも期待が持てます。
95兆円に膨らんだ2010年度予算概算要求の無駄遣いを洗い出すために11月11日から「事業仕分け」作業が始まりました。
このコンセプトには大賛成ですが、そのやり方に大きな疑問が残ります。
この「ムダ」の定義は一体何なのか?
誰が見ても一目瞭然なムダというものは、そうそうあるものではないでしょう。このムダというものは、立場や見方によって無駄になったり必要になるものでしょう。
当然、無駄か無駄ではないかを判別する客観的な基準が必要です。
客観的な基準なしに仕分けを行っても、単なるパフォーマンスにしか見えないのです。
そして最も致命的なことは、民主党は、この日本の将来像をどのように考えているのか示せていないことです。目指す将来像を実現する際に必要性が低いものがムダなのでしょう?将来像なしに小手先で無駄の判断などしても、一貫性など保つことはできません。
冒頭に示しましたが、今の日本には複雑に絡まった構造的な問題があります。それを捉えるために、現状の日本の強み、弱み、機会、脅威を分析し、何が問題なのかをしっかりと示した上で、日本の将来像やビジョンを示し、将来像を達成するために細かな政策に落としていく必要があります。その時に何がムダで何がムダではないかを示せるようになるのではないでしょうか?
事業仕分けで、次世代スーパーコンピュータの開発予算が削られることになりました。
【事業仕分け】最先端科学も“敗北” 「スパコン世界一」を否定 ノーベル賞受賞の野依氏憤慨
政府の行政刷新会議の13日の仕分け作業は、次世代スーパーコンピューターの開発予算に事実上の「ノー」を突きつけた。議論の方向性を決定づけたのは「(コンピューター性能で)世界一を目指す理由は何か。2位ではだめなのか」という仕分け人の発言。結局、「科学技術立国日本」を否定しかねない結論が導かれ、文科省幹部は「日本の科学技術振興政策は終わった」と吐き捨てた。
次世代スパコンは最先端の半導体技術を利用。ウイルス解析や気候変動問題のシミュレーションなど広範な研究での活用が期待されている。「1秒あたり1京回」という計算速度が売りで、現在、世界一とされる米国製の10倍の速度になる算段だ。平成24年度から本格稼働の予定だが、総額約700億円の国費が今後必要なため、財務省は見直しを求めている。
この日、口火を切ったのは蓮舫参院議員。その後も「一時的にトップを取る意味はどれくらいあるか」(泉健太内閣府政務官)「一番だから良いわけではない」(金田康正東大院教授)「ハードで世界一になればソフトにも波及というが分野で違う」(松井孝典・千葉工業大惑星探査研究センター所長)などと、同調者が相次いだ。
文科省側は「技術開発が遅れると、すべてで背中を見ることになる」と防戦したが、圧倒的な「世界一不要論」を前に敗北。同研究所の理事長でノーベル化学賞受賞者の野依(のより)良治氏は「(スパコンなしで)科学技術創造立国はありえない」と憤慨していた。
国土が狭く、資源にも恵まれない日本が世界で地位を維持・向上させるには、科学技術創造立国しかないのではないでしょうか?
それとも世界の中での競争を諦め、すなわち産業の発達を重視せず、極東の小さな単なる一国になり下がることを将来像として掲げているのでしょうか?それはそれで、別な幸せがあると思うので一概に否定はしませんが。
民主党には、日本の将来像と成長戦略を明確に示していただくことを強く望みます。






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