近年、少子高齢化という言葉を頻繁に聞き、確かに子供が少なくなってきているように感じますが、日々の仕事に没頭している人などはあまり実感できないのではないでしょうか。
そのような方には、人口ピラミッドを見て視覚でイメージを掴むことをお薦めします。
平成16年10月1日現在推計人口 総務省統計局
形はピラミッドではなく、既に釣鐘になっていることに気付きます。
そして良く見ると、団塊世代(第一次ベビーブーム)とその子供の第二次ベビーブームの辺りが膨らんでいることがハッキリと読み取れ、通常なら第二次ベビーブームの子供の世代辺り、図の0才~10才辺りが膨らみそうですが、まるで膨らんでいないことに気付きます。
第二次ベビーブーム世代が就職した時期は、ちょうどバブル後の氷河期時代であり、フリーター、ニート、ワーキングプアなどの問題が大きく取り上げられた世代でもあります。
不安定雇用が非婚率の上昇につながり、少子化へ影響を与えている一つの要因といえるでしょう。
参考
未婚率の上昇は正社員率の下降のせい?
また、第二次ベビーブーム後の人口が急激に減っていることも読み取れ、これにあわせて今後少子化がさらに加速度を増していくのではないかと予想できます。
国立社会保障・人口問題研究所のページ右側「人口ピラミッドの推移 イメージの拡大」をクリックすると、今後の人口ピラミッドの予想推移を連続して見ることができますが、数十年後には釣鐘どころか逆三角形のコマになっています。
日本の財政を考える 平成19年5月:財務省 少子高齢化の進展「少子高齢化の問題」「国勢調査」(総務省)、「日本の将来推計人口」(平成18年12月 国立社会保障・人口問題研究所) によると、
20~64歳人口の65歳以上人口に対する比率は以下のように予想されています。
2000年 3.6 (総人口:1億2693万人)
2025年 1.8 (総人口:1億1927万人)
2050年 1.2 (総人口: 8993万人)
これは、2050年には、実質的な労働者である20~64歳の世代1.2人で、65歳以上の高齢者1人を支えることを意味しており、年金、医療、介護などの社会保障費の増大が必要になります。
人口が減少れば、家屋などの不動産も当然余剰が生じますし、余剰な道路や施設などの社会インフラも目に付くようになるでしょう。地方や郊外で不動産が値上がりすることは当分ないと思われますし、余剰社会インフラの維持・補修費の負担も大きくなると予想できます。
前回の巨額な財政赤字で述べましたが、財政赤字の負担は次世代が負担することになりますが、就業人口が減る中でも国は税収を増やさなければならないため税金は増大し、現役世代は可処分所得の減少から消費の停滞を招くおそれがあり、これは経済成長率の低下にもつながります。
人口構成の変化は、国内全体で捉えたときの消費行動へも変化をもたらすため、国内で求められる商品やサービスも大きく変化していくと考えられます。そして、日本が経済力を維持するためには、高付加価値製品・サービスの提供が必要といわれていますが、求められるスキルが高度化し、また変化のスピードが大きくなると予想でき、雇用のミスマッチが一層進むことになると考えられます。このことについては、「社会の成熟化による購買ニーズの衰退」で詳しく記述します。
これらにより、今後は海外マーケットを重視するとともに海外の人材を一層活用し、また移民の受け入れなども真剣に考えなければならない時期がくるでしょう。
少子化を食い止める解決策として、社会全体の価値観の転換を図る必要があります。つまり、子供を育てやすい社会を実現する必要があるのです。
子供を育てやすい社会と一言でいっても、様々な要因が複雑に絡んでいますが、そのなかでも特に重要なことは、多様性を受け入れる社会の実現、そして経済的豊かさから心の豊かさに重点を置く社会にしていく必要があると思います。
<今後の日本を考える 連載>
1.巨額な財政赤字
2.ますます進む少子高齢化
3.成熟化社会における購買意欲の衰退
4.儒教的思想から欧米的思想への過渡期で生じる混乱
5.中国・インドの台頭
6.IT化の進展とグローバリゼーション
現在連載中です。
Project
2008年5月11日から11ヶ月間、
ラオスで仕事をします。
ラオス滞在記はこちら
Laos ラオス滞在記
Blue Round
ブルーラウンド
ビジネスシステムコンサルタント
西浦 豊
Yutaka Nishiura
中小企業診断士
米国PMI認定PMP
■詳細
プロフィール
■E-mail

■RSS



メールで更新を取得



BlogoSquare