Web2.0、○○2.0などという用語が一般に浸透し、使用するのも恥ずかしくなってきた今日この頃ですが、Web2.0 EXPO2007を終えた今、改めてWebの現状を整理してみます。
まずは復習
1.Web 2.0の定義(梅田望夫氏 ウェブ進化論より抜粋)
2005年半ば頃から広く使われるようになったこの新語の正確な定義を巡っては、今も相変わらず議論が続いている。「ネット上の不特定多数の人々(や企業)を、受動的なサービス享受者ではなく能動的な表現者と認めて積極的に巻き込んでいくための技術やサービス開発姿勢」がその本質だと私は考えている。不特定多数の人々には、サービスのユーザもいれば、サービスを開発する開発者も含まれる。誰もが自由に、別に誰かの許可を得なくても、あるサービスの発展や、ひいてはウェブ全体の発展に参加できる構造。それがWeb 2.0の本質である。
2.Web 2.0の特徴(Tim O’reilly氏 What Is Web 2.0のまとめ)
(1)Folksonomy:ユーザーの手による情報の自由な整理
従来は、情報をディレクトリで整理・分類していた。
Web 2.0では、ユーザーの手によってtagなどを用いて自由に情報を配置している。
例)Flickr、del.icio.us、はてなブックマークなど
(2)Rich User Experiences:リッチなユーザー体験
従来は、HTMLやCGIなどを利用してサービスを提供していた。
Web 2.0では、Ajax、DHTML、Greasmonkeyなどを使用し、ページ上で直感的操作が可能な高いユーザビリティを実現している。
例)GoogleMap、Gmailなど
(3)User as contributor:貢献者としてのユーザー
従来は、情報を提供する側が一方的に情報を配信していた。
Web 2.0では、ユーザーによるレビューや評価がコンテンツとなりサイトの価値を高めている。
例)GooglePageRank、Amazonのレビュー、eBayのレビュー、価格.comのレビューなど
(4)Long tail:ロングテール
従来は、パレートの法則による上位2割の商品(ヘッド)で8割の売上をカバーする方法を重視していた。
Web 2.0では、下位8割(テール)に該当するニッチな商品によってビジネスを成立させている。
例)Google Adsenseなど
(5)Participation:ユーザ参加
従来は、情報提供側と受信側との間に境界線が引かれていた。
Web 2.0では、公開されたAPIを利用した開発・ハッキングや、コンテンツの作成にユーザが関わることできる。
例)ブログ、SNSなど
(6)Radical Trust:根本的な信頼
従来は、著作権や特許などにより成果物が管理されていた。
Web 2.0では、信頼に立脚し、知を共有し進歩的なコンテンツを作成している。
例)Wikipedia、オープンソースなど
(7)Radical Decentralization:分散性
従来は、データは個々のコンピュータに保存されていた。
Web 2.0では、ネットワークを通じてデータを共有しサービスを成立させている。
例)Winny、WinMXなどのファイル共有ソフト
詳細はこちら
Web 2.0:次世代ソフトウェアのデザインパターンとビジネスモデル(前編) CNET Japan
Web 2.0:次世代ソフトウェアのデザインパターンとビジネスモデル(後編) CNET Japan
Web 2.0とは IT用語辞典バイナリ
2.梅田望夫氏のオプティミズム(楽天主義)と行動主義のポイント
・知の世界を再編成するGoogle(グーグル)
・ネットの「こちら側」(利用者側インターフェイス)から「あちら側」(情報発電所)へのパワーシフト
・情報共有こそがスピードとパワーの源泉(グーグルの組織マネジメント)
・総表現社会到来による既存メディア権威の揺らぎ
・オープンソース現象とマス・コラボレーション
・学習の高速道路と大渋滞
・フューチャリスト(未来学者)志向、インターネットが未来を作る
・もうひとつの地球:「パブリックでオープンでフリー」なネット空間
・新しいリーダーシップ:「人生をうずめる」ほどの没頭ぶりを示し、コミュニティ全体のエネルギーの核となる
・「好きを貫く」精神
・「高く険しい道」(専門志向の自由な生き方)と「けものみち」(総合志向の自由な生き方)
・「けものみち」を歩く武器:「流しそうめん」型情報処理、つながった脳、働き者の時代
・「けものみち力」の要素
進取の気性に富む、積極性、自己表現欲求、広い問題意識、高速道路の外の世界への関心、情報収集力、行動力、積極性、勇気、スピード感、常識、明るさ、素直さ、人に好かれる性格、コミュニティ・リーダーシップ、段取り力、コミュニケーション能力、気遣い、やさしさ、柔軟性、反射神経的に判断して物事を決める力
・ロールモデル思考法により自分をみつける
・「新しい職業」では「ウェブ・リテラシー」を身につけるべき
・ウェブは自ら助くる者を助く
詳細はこちら(ウェブ進化論は必読書)
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3.Webの現状
(1)Web2.0サービスのBtoCへの浸透
ブログ、SNS、SBM、RSSなどを使いこなし、新たなWebサービスも積極的に試みている層では、リアルとは別の地球がもう一つできたと考えている人も多いと思われる。
一方で、Webサイトの閲覧とメールによる情報の送受信を中心としている層もまだまだ多くみられ、ウェブリテラシーの格差が広がっているといえる。
(2)SaaSの台頭によるBtoBへの浸透
メール、スケジュール管理、CRM、ファイル管理、グループウェアなどのWeb2.0的複合サービスが企業に浸透し始めている。これらは高機能を有していることから、使いこなせるかどうかは、企業風土によるところも大きい。
SaaSは、現在情報系システムの提供が中心であり、基幹系システムへの浸透はしばらく時間がかかると思われる。
(3)Web2.0での起業
ハードウェアや通信回線の低価格化、オープンソースやAPIの活用、軽量言語などにより、低コストかつスピード重視での起業が可能となっている。思いついたらすぐに開発してサービスを開始し、改定を繰り返して洗練させていく方法でユーザーを掴んでいくことになる。
また、投資家主導で起きたインターネットバブルに対して、Web2.0でのビジネスブームはエンジニア主導であるといえる。
(4)ビジネスモデル(儲かる仕組み)の模索
サービス提供前から緻密にビジネスモデルを考えて成功している例はあまり見られない。
提供サービスがユーザーに受け入れられ、価値がでた段階でようやくビジネスモデルを考えることになる。
(5)オフラインとオンラインの融合
リアルでの広告からWebにつないだり、Webで観た商品をリアル店舗で購入に結びつけるクロスメディアが有効となっている。









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