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論理的思考と直感・感性

知的職業に就いている人は、直感や感性で行動する人に対して懐疑的に思っている節がある。

自分の行動や意見に対して明確に説明できないということは根拠に乏しく、論理的ではないので信用し難いということだろう。もっともな意見である。

しかし、そのように考える人に問いたい。

人の表情を見て、不満そうな顔、満足している顔、リラックスしている顔、緊張している顔をあなたは瞬時に「直感」で感じ取っているのではないだろうか。

初対面の人が不満そうな顔をしているとき、「この人は不満を抱えている」と感じることはできるが、
「顔のどのパーツがどのくらいどのようになっているから不満そうな顔だと言える。」
などと説明できる人は、この世にいないだろう。

説明すべき要素が多すぎるし、どこがどうなっているからなどと明確に定義はできないはずだ。

このように、人間は論理的に説明できないことに対しても何の疑問を持たずに判断しながら生活していることを明確に認識すべきである。

私は、直感や感性は複雑に絡みあった要素を大局的に見て、本能や過去の経験と照らし合わせて瞬時に意思決定していると考えている。

シリコンバレーでコンサルティング会社を経営している渡辺千賀さん(ブログ: On Off and Beyond)の著書
ヒューマン2.0―web新時代の働き方(かもしれない) (朝日新書)
に次の記述がある。

人生のリスクを楽しむためのルール
直感を大事にする
脳神経学で近年明らかになってきているのが、「人間にはロジックより感情のほうが深く・速くモノがわかることがある」ということ。(*) 感情のほうがより多くの情報を同時に処理できて、それには考えるスピードが追いつかないのである。人間の頭の中には、自分で覚えていると思っている以上の情報が収納されていることは結構有名。催眠術をかけると思いがけない過去の記憶がよみがえったり。普段の生活でも、ふとした瞬間に、それまで気がつかなかった意外な事実を思い起こすことがあるはず。
(*)Descartes’ Error: Emoton, 「Reason, and the Human Brain」Antonio R. Damasio


脳神経学でも明らかになってきているというのは説得力がある。

誰もが認める実績を残してきた人、企業のトップ、カリスマがある人については、直感・感性だけで人を動かすことができるだろう。
しかし、そうではない人(もちろんその中にコンサルタントも含まれる)は人に根拠を示して納得してもらう(説得する)必要がある。そこで、直感・感性と論理的思考の双方が求められるのである。
直感・感性で仮説を立て、論理的思考でそれの裏付けを取り、誰もが納得できる形で説明をする。

これこそが、ビジネスマンが身につける能力だと考えている。

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